中国によるWHOへの拠出金、WHOの事務局長であるテドロス氏の出身国エチオピアへの巨額の投資、 WHOの中国への対応など、実際にあった出来事をまとめました。
WHOとは?
WHOとは、 英語の略であり、
World(世界)
Health(健康)
Organization(組織)
のように、頭文字をとっていて、日本語で言うと 世界保健機関 といいます。
人間の健康を基本的人権の一つと捉え、その達成を目的として設立された国際連合の専門機関で、
簡単にいうと、病気の撲滅のための研究、適正な医療・医薬品の普及だけでなく、基本的人間要請の達成や健康的なライフスタイルの推進という役割です。
そのため、政治的な背景をもたず、世界中の人々の健康のために動く機関であるべきです。
ですが、中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症に関する、中国の隠蔽と情報操作があったと言われている件について、重要な初期段階でWHOがそれを黙認したこと、また中国の肩を持つような発言が続き、そのために新型コロナウイルスへの対応が遅れてしまった国もあり、
世界中で大規模なパンデミックが起きています。
この影響は何年も尾を引くでしょう。
米食品医薬品局(FDA)の元長官スコット・ゴットリーブは、このウイルスはヒトとヒトとの感染をしないという中国側の主張を、WHOは少なくとも1月14日まで認めていたと言い、おかげで中国のごまかしが可能になった、と指摘しています。
WHOは「(新型肺炎の)発生を制御する中国の能力に自信を持っている」などと、発言したり、
WHOは1月30日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてようやく「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言、「感染が中国以外にほかの国でも拡大する恐れがあると判断して宣言を出した」と発言するも、その一方でテドロス氏は同日、「(中国への)渡航や貿易を制限する理由は見当たらない」とも発言しました。
2月3日には、テドロス事務局長はまた、米国が中国全土への渡航中止勧告を出したことなどについて「(中国への)渡航や貿易を不必要に妨げる措置は必要ない」と述べました。
早めに中国からの渡航などの制限を行った国もあったが、WHOはその必要はないと発言していたことになります。
その発言を真に受けたせいで、制限が遅れ、感染が拡大した国も少なくないと考えられます。
WHOの事務局長であるテドロス氏は、アフリカで最も中国に近いといわれるエチオピアの出身で、エチオピアでは保健大臣や外務大臣を歴任し、2017年7月からアフリカ初、WHOの事務局長となりました。任期は2022年7月までの5年間です。
出身国であるエチオピアは、中国から巨額なインフラ投資を受けています。 エチオピアにとって中国は、とても大切な国というわけです。
WHOは中立でなければいけません。それにもかかわらず、WHOのトップの発言を見ていると、「中国に不利なことはできない」という考え方に傾いているようにみえますね。
また、WHO自体にとっても 中国は大口の資金提供国となっています。しかし、WHOへの資金提供国第一位はアメリカです。今回の中国への対応をみて、アメリカのトランプ大統領はWHOへの資金拠出をストップするという措置をとりました。しかし、それを補填するかのように中国が追加の拠出金を出すことを決めたのです。これにより、またWHOの対応が、中国寄りになっていくかもしれません。
トランプ大統領は4月14日、WHOに対する資金拠出を60〜90日間停止した際に、「コロナウイルス対応の重大な誤りと隠蔽におけるWHOの役割の検証を行う」と発表しました。WHOは、中国側からどんな報告を得ていたのか。アメリカも世界もそれを知りたがっている。
WHOの報道官は21日に、新型コロナウイルスについて「研究所などで人為的に操作や作成されたものではなく、動物が起源であることをあらゆる根拠が示している」と言明しました。トランプ米政権が主張する、中国科学院武漢ウイルス研究所が起源だとの疑いを否定した形。
報道官は「新しいウイルスが出現すると、誤った見解が沢山広がることはある」と指摘し、「科学に基づく組織としてWHOは、現時点で動物に由来すると考えている」と強調しました。
起源となった動物はコウモリと推定される、としながらも、人間への感染経路や、媒介した動物などについての調査は依然として進行中だとした。起源を突き止めるために「全ての国が協力してくれることを歓迎する」と訴えた。
ウイルスはコウモリから、タケネズミやアナグマ、ヘビ、センザンコウなどの食用動物を媒介して感染した可能性が指摘されています。
世界の人々の健康のためにある大切な機関ですから、人の命を最優先したり、道徳的な言動を一番大切にしてほしいものですね。
コメント